[PR]生年月日で2010年占い鑑定:初回無料!貴女の運命運勢を占う
スクリューボール・コメディ
スクリューボール・コメディの傑作『ヒズ・ガール・フライデー』(1940 監督:ハワード・ホークス 出演:ケーリー・グラント、ロザリンド・ラッセル)。じつはビデオがドーンセンターにもあるのでごらんになった方は多いかもしれませんが、これ、『フロントページ』という戯曲の2度目の映画化で、最初の映画化は主人公が男性、そしてこの『ヒズ・ガール・フライデー』は主人公を女性にしただけで、こうも事態が変わるものか!というおもしろさ!なのです。(同じ戯曲がその後もさらに2度映画化されているのですが)
テーマはずばり!「仕事と女性」。『フロントページ』という元の戯曲が、仕事と家庭(婚約者)のはざまに立たされて困惑する男性の話なのですが、それが女性になったなら…。
う〜ん…とかなんとか書いていて、なかなかしかしこの映画のとんでもない魅力がいまひとつ伝えられなくていらいらするのですが、とにかくむっちゃくっちゃ面白いです。最初の映画化である『フロントページ』をビデオで(レンタルで出てる)ごらんになってから、この『ヒズ・ガール・フライデー』を見に行くと、その違いがわかって面白いのですが、別に予備知識なしでも大笑いできる映画だと思います。仕事にまつわる非人間性がいやというほどわかる。(「フライデー」ってのはロビンソン・クルーソーのあの犬の名前ね)
スクリューボール・コメディというジャンルのひとつの特徴として、性別役割の交替や混乱ってのがあり、それについて論文書いてるフェミニスト評論家もいるらしいです。私は、フェミニスト映画ではぜんぜんないと思うのですが(やっぱり男の映画)、役割が混乱してはちゃめちゃになる可笑しさは十二分に満喫できると思います。
今回は、白雪姫が男性(小人たちは男性)そして王子様が女性という構造をもっている『ヒットパレード』、また、そのタイトルだけで狙いはわかるでしょう『僕は戦争花嫁』(戦争花嫁になるのはケーリー・グラントだ!)なども上映されます。いずれも必見!
スクリューボールってのは(そんな変な変化球を投げるような)奇人・変人のたぐい、もしくは奇妙な/変な/おかしなって俗語ですよね。「スクリューボール・コメディ」の一般的な定義は、1930年代40年代に流行ったアメリカ映画で、奇妙で風変わりな登場人物らが繰り広げるドタバタの恋愛コメディ映画ってーぐらいでしょうか。隣接するジャンルにロマンチック・コメディ、ソフィストケイテッド・コメディ、セックスウォー・コメディ(これはいやらしい意味ではまったくなくって、両性間、つまり男と女の喧嘩っていう意味。『ヒズ・ガール・フライデー』なんかはこっちに入るといってもいいでしょう)、シチュエーション・コメディなどがあって、どのジャンルとも少しずつ重なり合ってます。
スクリューボール・コメディ第1号は、『或る夜の出来事』(1934フランク・キャプラ監督…あの、クラーク・ゲーブルがヒッチハイクしようとしても失敗するが、クローデット・コルベールが脚を見せるとさっと車が止まるってあれですよ)であることがほぼ定説になっているようですが、定義や、範囲については、研究者らによって微妙に異なるみたいですね。
「哀愁」と「或る夜の出来事」。両方とも見たことあるんですが、家で見る場合、横から母親のちゃちゃがはいって落ちついて見れない、そこで母の好きな俳優のでているものを選んで黙らすしかないのです。すなわち、ロバート・ティラーとクラーク・ゲーブル魅惑のひととき責めです。
「或る夜の出来事」は、スクリューボールコメディ論をおさらいする意味でも見たかったんですよ。
以前、見たときは「ジェリコの壁」とか「ドーナツの食べ方」とかが洒落てて、ほんわか気分にさせてくれた映画という印象だったんですけど、お転婆娘が男らしい男性の手に落ちて女性としての幸せをつかむという見方をすれば、「ふーん」とひねくれた思いになろうと思えばなれますね。
でも、やっぱり私にはそういう見方はできそうにない。あっ、これはスクリューボールコメディ論とは基本的は関係ないですが。
そうそう。スクリューボールコメディとかその隣接ジャンルに「セックスウォーコメディ」ってのがあるのですが、明らかに男女間の闘いという側面があるせいで、これをフェミニズム映画と取る人々もいるようですが、最後にジャジャ馬も男の手に落ちるという意味では全然フェミニズム映画ではない。
でもセックスウォーコメディの代表作である『アダム氏とマダム』(これってタイトルいいでしょ?"Madam I'm Adam"という有名な回り文を踏まえている。原題は"Adam's Rib"つまり"アダムの肋骨"ですが)なんか、ほんとに男のやっつけられ方が徹底してるので(キャサリン・ヘプバーンのフェミニストぶりが素晴らしい!)、「最後にジャジャ馬も男の手に落ちる」あたりなんてもうどーでもよくなってしまいます。
スクリューボールコメディ今回まとめて見てつくづく思ったのは、ラストなんてとってつけたみたいでどーでもいいってこと。その過程が面白くて面白くてたまらんのです。
『アダム氏とマダム』はビデオになってる。ドーンセンターにもあったと思います。夫をもつフェミニスト諸氏は必見!(?)
▲映画についてあれこれおしゃべりのメニューに戻る
△作品別索引に戻る